ペットと一緒に暮らしたい方の増加に伴って、賃貸においてもペット可とする物件が増えています。
賃貸物件では、退去の際には元の状態に戻すのが原則です。
この記事では、原状回復の概要と、ペットについての特約や、ペット不可の物件でペットを飼っていた場合にどうなるかを解説します。
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ペット可の賃貸物件で原状回復とは
賃貸物件から退去するときには、入居したときと同じように、元の状態に戻さなくてはなりません。
壁紙の汚れや、フローリングの傷といった日常生活で生じる程度の損傷や、通常のクリーニングで落とせる汚れなどは、貸主が原状回復をおこないます。
ペットを飼っていても、経年劣化とみなされる範囲であれば、その分の費用は請求されないでしょう。
しかし、部屋に染みついたペットのにおいや、ペットによってつけられた柱や壁の傷や汚れは、その範囲ではありません。
国土交通省のガイドラインでも、ペットによる傷や汚れの原状回復に伴う費用は、入居者が負担するように示されています。
修繕にかかった費用は、経年劣化分を差し引いたうえで、借主に請求されるのが一般的です。
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賃貸物件の原状回復でペット可の特約とは
ペット可の賃貸物件の多くは、ペットに関する特約を設けています。
ペット特約とは、ペットがつけた傷や汚れに関しては借主が原状回復をおこなうように、主契約に加えられた取り決めです。
ペットがつけた傷が壁紙の一部だったとしても、張り替えは全面おこなう必要があるとして、その費用の全額を請求される場合もあるでしょう。
契約時に口頭で説明を受けた金額と、実際に請求される金額の内訳が違うとの理由でトラブルになるケースがあります。
契約書の内容と口頭での説明が、解釈によって異なる可能性がある場合には、内容を明確にしたうえで、書類を訂正してもらったほうがよいでしょう。
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賃貸物件の原状回復～ペット不可の場合
ペット不可の物件でペットを飼うのは、契約違反です。
貸主からすれば、契約違反をした借主が退去費用を負担すべきとして、借主に全額請求する可能性があるでしょう。
ペット特約などが交わされていなくても、ペットによる汚れや傷があった場合は、原状回復の費用は借主が負担しなくてはなりません。
ただし、費用の全額を借主が負担するのは、国土交通省のガイドラインに違反します。
借主は退去費用を負担する義務がありますが、その範囲は通常の使用による経年劣化を上回った部分に限られるでしょう。
費用を負担すれば、ペット不可物件でもペットの飼育が認められるわけではありません。
賃貸借契約を交わしたからには、お互いの信頼関係を壊す行為は避けるべきです。
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まとめ
ペットがつけた傷や汚れは、退去時には元どおりにしなくてはなりません。
経年劣化分は貸主の負担になりますが、それを超えた費用は借主が負担します。
ペット可物件の特約では、後から解釈の違いでトラブルにならないように内容を明確にする必要があるでしょう。
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